さいこうの夜 神速一魂篇 Aルート
それでも、やはり無理はして欲しくなかった。
何故なら、2人はアイドルで、ぼくはプロデューサーなのだ。
アイドルたちを守るのは、プロデューサーとして大切な仕事の1つだった。
それにこの吹雪の中だ、賢君が外に出たとは考えづらい。
「うーん、プロデューサーさんがそんなに言うんじゃ、仕方ねぇな!」
ぼくが自分の気持ちを伝えると、朱雀さんはそう言って、大きくうなずいてくれた。
どうやら、納得してくれたらしい。
こうしてぼくたちは、ペンションの中から探すことにした。
しかし……。
「ぜんっぜんいねぇな……」
ペンションに住む猫、ジェニーと戯れるにゃこの姿を見ながら、朱雀さんが言った。
玄武さんはというと、二匹が楽しそうにしていると毛が飛ぶらしく、くしゃみを連発しながら離れたところに立っていた。
「どうする、玄武。もう大体見ちまったよな?」
朱雀さんの言葉に、玄武さんは鼻をすする。
「ああ。だが……ハクション! どこかに、ハクション! いるとは思う。とりあえず……ハクション! こいつらから離れてもいいか?」
「だな。にゃこ、遊ぶのはあとだ。そろそろ行くぞ」
猫の毛が少なそうな場所……それを探していたぼくたちが見つけたのは、ペンションの地下室へと続く扉だった。
「グズッ……こんなところがあったんだな。この扉は……【倉庫】かなんかか?」
「いっぱいあるなぁ!もしかしたら、このどれかにけんさんいるんじゃねぇのか?」
地下へと続く階段を下り、たくさん並んだ扉を3人と1匹で詳しく見て回ろうとした時だった。
「プロデューサー君! どこだね、プロデューサー君!!」
……斎藤社長だ。
上の階で、ぼくを探しているらしい。
「呼ばれてるぜ、番長さん」
「一回上に戻るか? ん……? にゃこ! 何やってんだ!」
見ると、にゃこが扉の一つをカリカリと引っ掻いている。
もしかすると、何か見つけたのかもしれないが……今はまず、社長の元へ行くのが先決だろう。
談話室に戻ると、社長は落ち着きのない様子でソファに腰掛けていた。
ぼくに気づくと
NEXT→
何故なら、2人はアイドルで、ぼくはプロデューサーなのだ。
アイドルたちを守るのは、プロデューサーとして大切な仕事の1つだった。
それにこの吹雪の中だ、賢君が外に出たとは考えづらい。
「うーん、プロデューサーさんがそんなに言うんじゃ、仕方ねぇな!」
ぼくが自分の気持ちを伝えると、朱雀さんはそう言って、大きくうなずいてくれた。
どうやら、納得してくれたらしい。
こうしてぼくたちは、ペンションの中から探すことにした。
しかし……。
「ぜんっぜんいねぇな……」
ペンションに住む猫、ジェニーと戯れるにゃこの姿を見ながら、朱雀さんが言った。
玄武さんはというと、二匹が楽しそうにしていると毛が飛ぶらしく、くしゃみを連発しながら離れたところに立っていた。
「どうする、玄武。もう大体見ちまったよな?」
朱雀さんの言葉に、玄武さんは鼻をすする。
「ああ。だが……ハクション! どこかに、ハクション! いるとは思う。とりあえず……ハクション! こいつらから離れてもいいか?」
「だな。にゃこ、遊ぶのはあとだ。そろそろ行くぞ」
猫の毛が少なそうな場所……それを探していたぼくたちが見つけたのは、ペンションの地下室へと続く扉だった。
「グズッ……こんなところがあったんだな。この扉は……【倉庫】かなんかか?」
「いっぱいあるなぁ!もしかしたら、このどれかにけんさんいるんじゃねぇのか?」
地下へと続く階段を下り、たくさん並んだ扉を3人と1匹で詳しく見て回ろうとした時だった。
「プロデューサー君! どこだね、プロデューサー君!!」
……斎藤社長だ。
上の階で、ぼくを探しているらしい。
「呼ばれてるぜ、番長さん」
「一回上に戻るか? ん……? にゃこ! 何やってんだ!」
見ると、にゃこが扉の一つをカリカリと引っ掻いている。
もしかすると、何か見つけたのかもしれないが……今はまず、社長の元へ行くのが先決だろう。
談話室に戻ると、社長は落ち着きのない様子でソファに腰掛けていた。
ぼくに気づくと
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