さいこうの夜 Jupiter篇 Aルート
ビンが床に落ちた途端、フタが開いてしまい、中身の調味料が飛び散った。
すると、粉はまるで煙のように舞い上がり、霞がかかったように周囲が見えなくなってしまった。
とっさに顔を背けたぼくは粉まみれにならずに済んだが、3人は無事だろうか?
「ゲホゲホ。おい、北斗、翔太、プロデューサー。大丈夫か?」
冬馬の心配する声が聞こえる。
こんな状態で、賢君の手掛かりを探すのは無理だ。
ぼくはかろうじて見つけた換気扇のスイッチをつけると、急いでみんなを食堂へと連れ出した。
少し咳き込んでいるが、みんな無事のようだ。
よかった。
「大丈夫か! プロデューサーさん!」
ほっとしていると、溢れるパッション満ちた言葉とともに、誰かが僕の肩を力強く叩いた。(※「僕」は変換ミス)
振り向くと、そこには翔太の姿があった。
「おおおっ! やる気がみなぎってきたー!さぁ、賢君を探しに行くぞ!!」
翔太に赤く燃えるパッションオーラを感じる。
いつもと違う翔太に同様しながらも、ぼくは元の翔太に戻そうと、彼の体を激しく揺すってみた。
「……え? プロデューサー、さん?」
翔太は、少し頭を抑えながらぼくを見た。(※「抑え」は変換ミス多分)
いつもの翔太に戻ってきたようだ。
「ちょっと目眩がしましたが……。少しよくなってきました」
「俺も。あれは、なんだったんだ?」
冬馬と北斗も無事のようで、ぼくは安心した。
もしかして、翔太が少し変だったのは、あの謎の調味料が原因なのだろうか。
まるで翔太が正反対の性格になるなんて……。
ん? 正反対……
翔太の変貌がきっかけで、ぼくはあることを思いついた。賢君の行動を反対に追ってみれば、何かがわかるかもしれない……。
厨房に戻って中を覗いてみると、換気扇のおかげで煙っぽさはなくなっていた。
床に落ちていた謎の調味料は、ティッシュで集めて、そっと部屋の端に寄せておいた。
厨房のいたるところに粉がついているが、小林夫妻が戻ってくるまでに片付けることにしよう。
「ねぇ、これってなんか変じゃない?」
「本当だ。ここだけやけに濡れているな……」
冬馬と翔太が床の一部を指差した。
耳を澄ましてみると、ポタッポタッと水が垂れるような音が聞こえる。
北斗が、水音が聞こえる床に顔を近づけた。
「風を感じる? どうやらここから下へ水が落ちているようだね」
厨房の下には空洞があるということだろうか?
空洞、つまり地下があることは小林夫妻から説明がなく、ぼくたちは知らなかった。
知らせていないということは、お客さんが使わない場所。
つまり【倉庫】として使っている場所なのだろうか?
ぼくが考えた仮説を彼らに話すと、冬馬が大きくうなずいた。
「あんたの言う通りかもな。おっさんに伝えて、調べてみようぜ!」
ぼくたちは導き出した答えを社長に伝えるため、談話室へ急いだ。
社長は落ち着きのない様子でソファに腰掛けていた。
ぼくに気づくと、
NEXT→
すると、粉はまるで煙のように舞い上がり、霞がかかったように周囲が見えなくなってしまった。
とっさに顔を背けたぼくは粉まみれにならずに済んだが、3人は無事だろうか?
「ゲホゲホ。おい、北斗、翔太、プロデューサー。大丈夫か?」
冬馬の心配する声が聞こえる。
こんな状態で、賢君の手掛かりを探すのは無理だ。
ぼくはかろうじて見つけた換気扇のスイッチをつけると、急いでみんなを食堂へと連れ出した。
少し咳き込んでいるが、みんな無事のようだ。
よかった。
「大丈夫か! プロデューサーさん!」
ほっとしていると、溢れるパッション満ちた言葉とともに、誰かが僕の肩を力強く叩いた。(※「僕」は変換ミス)
振り向くと、そこには翔太の姿があった。
「おおおっ! やる気がみなぎってきたー!さぁ、賢君を探しに行くぞ!!」
翔太に赤く燃えるパッションオーラを感じる。
いつもと違う翔太に同様しながらも、ぼくは元の翔太に戻そうと、彼の体を激しく揺すってみた。
「……え? プロデューサー、さん?」
翔太は、少し頭を抑えながらぼくを見た。(※「抑え」は変換ミス多分)
いつもの翔太に戻ってきたようだ。
「ちょっと目眩がしましたが……。少しよくなってきました」
「俺も。あれは、なんだったんだ?」
冬馬と北斗も無事のようで、ぼくは安心した。
もしかして、翔太が少し変だったのは、あの謎の調味料が原因なのだろうか。
まるで翔太が正反対の性格になるなんて……。
ん? 正反対……
翔太の変貌がきっかけで、ぼくはあることを思いついた。賢君の行動を反対に追ってみれば、何かがわかるかもしれない……。
厨房に戻って中を覗いてみると、換気扇のおかげで煙っぽさはなくなっていた。
床に落ちていた謎の調味料は、ティッシュで集めて、そっと部屋の端に寄せておいた。
厨房のいたるところに粉がついているが、小林夫妻が戻ってくるまでに片付けることにしよう。
「ねぇ、これってなんか変じゃない?」
「本当だ。ここだけやけに濡れているな……」
冬馬と翔太が床の一部を指差した。
耳を澄ましてみると、ポタッポタッと水が垂れるような音が聞こえる。
北斗が、水音が聞こえる床に顔を近づけた。
「風を感じる? どうやらここから下へ水が落ちているようだね」
厨房の下には空洞があるということだろうか?
空洞、つまり地下があることは小林夫妻から説明がなく、ぼくたちは知らなかった。
知らせていないということは、お客さんが使わない場所。
つまり【倉庫】として使っている場所なのだろうか?
ぼくが考えた仮説を彼らに話すと、冬馬が大きくうなずいた。
「あんたの言う通りかもな。おっさんに伝えて、調べてみようぜ!」
ぼくたちは導き出した答えを社長に伝えるため、談話室へ急いだ。
社長は落ち着きのない様子でソファに腰掛けていた。
ぼくに気づくと、
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