さいこうの夜 Altessimo篇
賢君を探す、手掛かりが欲しい。
「そう思った時、ある人の顔が思い浮かんだ。
都築さんだ。
耳のいい都築さんなら、もしかすると変わった音を聞いているかもしれない。
そう思ったぼくは、ひとまずAltessimoのところへ向かう事にした。
Altessimoの2人は、談話室の窓辺に立っていた。
いったい何をしているのだろう?
都築さんは目を閉じており、麗はそれを心配するようにそばに寄り添っている。
「都築さん。 いい加減離れて、賢さんを探しに行き ましょう?」
「うん、でも……。 あ、プロデューサーさん」
何をしているのかと尋ねると、都築さんいわく、「外から変わった音が聞こえる」らしい。
「地面を伝ってね、ぼんやりとだけど、温かな音がするんだ。窓に近づいたら、もっとよく聞こえるかと思ったんだけど……」
そう言って都築さんは、のんびりと玄関の方へ向かって行く。
それに気づいたぼくと麗は、彼の腕をがっし りと掴んだ。
「どこへ行く気ですか、都築さん。まさかとは思いますが、外はダメですよ」
「どうしてだい?」
「どうしてって……こんな吹雪の中、危険じゃないですか」
心配顔のぼくらとは反対に、都築さんはきょとんとしている。
それから少し悩んだ後、こう言った。
「でも、この音の方向にけんさんがいるかもしれないよ」
ぼくと麗は顔を見合わせる。確かに、その可能性は捨てきれない。
ぼくは少し考えてから……
A ペンション内を探す
B 外を探す
「そう思った時、ある人の顔が思い浮かんだ。
都築さんだ。
耳のいい都築さんなら、もしかすると変わった音を聞いているかもしれない。
そう思ったぼくは、ひとまずAltessimoのところへ向かう事にした。
Altessimoの2人は、談話室の窓辺に立っていた。
いったい何をしているのだろう?
都築さんは目を閉じており、麗はそれを心配するようにそばに寄り添っている。
「都築さん。 いい加減離れて、賢さんを探しに行き ましょう?」
「うん、でも……。 あ、プロデューサーさん」
何をしているのかと尋ねると、都築さんいわく、「外から変わった音が聞こえる」らしい。
「地面を伝ってね、ぼんやりとだけど、温かな音がするんだ。窓に近づいたら、もっとよく聞こえるかと思ったんだけど……」
そう言って都築さんは、のんびりと玄関の方へ向かって行く。
それに気づいたぼくと麗は、彼の腕をがっし りと掴んだ。
「どこへ行く気ですか、都築さん。まさかとは思いますが、外はダメですよ」
「どうしてだい?」
「どうしてって……こんな吹雪の中、危険じゃないですか」
心配顔のぼくらとは反対に、都築さんはきょとんとしている。
それから少し悩んだ後、こう言った。
「でも、この音の方向にけんさんがいるかもしれないよ」
ぼくと麗は顔を見合わせる。確かに、その可能性は捨てきれない。
ぼくは少し考えてから……
A ペンション内を探す
B 外を探す